【休職社員との連絡、産業医・主治医との連携】
3年ほど前の話ですが、休職者の療養にいささか過剰に配慮する傾向のある職場で
1年以上も本人と連絡を取らず、その間、診断書だけが担当者宛に送付されてくる
というケースについて相談されたことがあります。
主治医作成の診断書に「症状悪化の危険性があるので職場から本人への連絡は避けること」
と毎回記載されていたそうで、担当者もさぞかし困ったことと思われますが
さすがに1年以上、本人の状態が把握できないのは問題ですね。
ここまで極端ではなくとも、休職者との連絡頻度やタイミングに悩む担当者の方は多いようですが
原則は、診断書を書いた主治医に、その含意と本人の状態を直接聴取しに行くのが良いでしょう。
その際、事前に本人からの同意書が必要になり、休職者を同席させない形での個別面談には
別料金を請求されることもありますが、たいていは金額に見合った情報を得られるはずです。
「(病名告知の観点などから)診断書には○○状態と書いたが、実際は△△という診断です」
などの情報と共に、職場側が配慮すべき事項や今後の労務提供水準の回復見通しを聴取しましょう。
逆に、担当者から主治医に対して、復職判定の期限や試し出社制度や時短勤務の有無などの
職場ルールを伝えておくと、当事者・主治医・(産業医を含む)企業側の3者すべてにとって
有意義な情報交換となります。
常勤の産業医や、契約している精神科顧問医がいる場合は、
文書での情報提供を求めることも可能でしょうが
やはりface to faceでの情報量に勝るものはありません。
もし主治医が、休職者抜きでの会社側との個別面談はお断り、という立場の場合は
休職者同意の上、診察に同席させてもらって可能な範囲で情報交換するのが良いでしょう。
休職者本人が同意しても、主治医から診察同席を断られたらどうするか?
あるいは主治医の説明が腑に落ちなかったら?
診察同席は、あくまで休職者の円滑な復帰を支援する目的で実施するものですから
きちんと説明してくれない医師には大切な社員の健康を任せることができない、との基本姿勢で
セカンドオピニオン的な対応をしてくれる、別の医師を探すのが良いかもしれません。
産業医の先生に、知り合いの精神科医を紹介してもらっても良いでしょう。
また、担当者が多忙で主治医とスケジュール調整が難しい場合などは
正確な復職期限や試し出社制度や時短勤務制度の有無などの情報を文書にまとめ
「職場復帰可能診断書作成時の参考としてください」などと書き添えて主治医宛に送付
しておくと良いでしょう。

